「Mastercard セキュリティセンター」を名乗るメールが届き、
『ご利用に関するお知らせ』『不正利用の疑い』『ログインして確認』
などと書かれていた場合、多くの方が不安になります。
結論から言うと、この手のメールは、ほぼ確実にフィッシング詐欺の可能性が高いと判断できます。
本記事では、実際の相談例をもとに、詐欺メールの特徴、見分け方、安全な対処方法を詳しく解説します。
なぜ「Mastercard」からのメールは詐欺の可能性が高いのか?
まず前提として知っておくべきなのは、
Mastercard(マスターカード)は「カードブランド」であり、利用者のアカウント管理や利用制限を直接行う立場ではないという点です。
『Mastercardカードのご利用制限』
『不正動作を検知しました』
『ご本人様確認を行ってください』
このような通知は、本来であれば各カード会社(発行会社)が行います。
例:
・三井住友カード
・楽天カード
・イオンカード
・セゾンカード
など
Mastercard自身が個別ユーザーにメール連絡を行うケースは極めてまれで、
ましてや「ログインして確認してください」と誘導することはありません。
実際に届いたメールに潜む不自然なポイント
今回の相談例にあるメールには、典型的なフィッシング詐欺の特徴が複数含まれています。
『1. 利用制限の通知をMastercard本体が送っている』
これは仕組み上あり得ません。
利用者のアカウント管理は発行会社の役割です。
『2. 正規URLを装っていてもリンク先は偽サイト』
メール内に「https://www.mastercard.co.jp」と書かれていても、
リンクを押すと全く別の偽サイトに飛ぶように設定されているケースが非常に多いです。
『3. 本人確認をメールで求める』
カード会社は、メールからのログイン誘導を基本的に行いません。
不審な動きがあれば、カード会社から直接電話が来ることがほとんどです。
『4. 電話番号・メールアドレスが偽物の場合も』
詐欺メールでは「一見本物に見える連絡先」を記載する手口が多く確認されています。
これらはすべて典型的なフィッシング詐欺で、
今回のメールもほぼ同様のパターンに該当します。
詐欺メールかどうかを確実に見抜くチェックリスト
以下のどれか一つでも当てはまれば、詐欺である可能性が極めて高いと判断できます。
・メール内リンクからログインを要求している
・緊急性を煽る文言が使われている
・「Mastercard」や「VISA」などブランド名を名乗っている
・送信元アドレスが明らかに不自然
・発行会社名が一切書かれていない
・カードの最終利用情報など具体的な情報が無い
このようなメールは年々増えており、
大手ブランドを名乗るフィッシング手口は一般的になっています。
絶対にやってはいけない行動
不審なメールが届いたときに「やってはいけないこと」は次の3つです。
・メール内のリンクを開く
・添付ファイルを開く
・メールに返信する
どれかを行うと、偽サイトに誘導されたり、
個人情報を抜き取られる危険があります。
安全に確認するための正しい対処方法
詐欺かどうか確実に確認するには、次の手順を取ってください。
『1. 普段使っているカード会社の公式サイトへ“直接”アクセスする』
検索から公式サイトを開き、マイページにログインしたうえで
「利用履歴」「お知らせ」を確認します。
『2. カード裏面の公式電話番号に問い合わせる』
メールの連絡先ではなく、カード裏面の電話番号こそが公式です。
『3. 身に覚えのない利用履歴があればすぐ連絡する』
不正が疑われる場合は停止・再発行の手続きが可能です。
まとめ:Mastercardを名乗るメールは、ほぼ詐欺と考えてOK
Mastercard本体が利用者へ直接メール通知を送るケースはほとんど無いため、
今回のような内容はフィッシング詐欺メールと判断できます。
リンクはクリックせず、
発行会社の公式サイトまたはカード裏面の番号で確認するのが最も安全です。
同様の詐欺メールは急増しているため、
少しでも不安を感じた際は、メールの内容を鵜呑みにせず確認作業を行ってください。

